ISBN:978-4-910205-01-4
定価:\1400+税

作品概要

認知症の末期を迎えて施設に入った妻への、介護の記録である。
私は神や仏の存在を信じてはいないが、人智が切り開く未来には無限の奇跡がふくまれていることを信じている。
自然の摂理に逆らうことはできないとわかってはいるが、平凡善良な夫婦二人で送った六〇年の地球での平和な暮らしを、もう少し続けさせてもらえないものだろうか。

著者プロフィール

黒羽 英司
ハルビン学院出身。戦後、帰国できず八年間強制留用された。
帰国後愛知大学卒業、定年まで中学教員。日本語教師の資格を取り、北京で日本語学校を主宰。
1976年講談社から古庭栄司の筆名で推理小説「神の鎖」を出版、1982年開拓社から歴史小説「王と為りてより以来」、1995年大修館書店から日本語教科書「日本語で学ぶ日本語」、同年同社より日本語文法書「現代日本語への12の提案」、その後中国天津、北京で日本語教科書、文法書を出版。