ISBN:978-4-910692-29-6
定価:\1600+税
作品概要
突然自分の家族や、自分自身が入院することになったときのことを想像したことはありませんか。
入院するということは、検査や治療のために一時的に生活の拠点を病院へ移すということです。入院生活というものが医療関係者以外の方からするとまったくの非日常であり、社会的にもっと広くたくさんの方に、入院生活やそれにまつわる様々な変化について知っていただきたいと感じました。そうすることで、いざ自分自身、あるいはご家族など各人の大切な方が入院されたときに生じる不安や戸惑いを緩和し、多少なりとも気持ちに余裕を持つことができるのではないかと思い、この本を作りました。
健康問題は、現在ご病気を患っている方はもちろんのこと、今現在は健康な方であったり、無関心な方であったりしても生涯の中で多かれ少なかれ必ず抱えるものと思います。もし、自分が、或いは自分の家族や、大切な人が入院した時、どんな変化が起こり得るのだろう?何が必要になるのだろう?そういったことを知っていただく読み物として手に取っていただけると幸いです。〈“はじめに”より一部抜粋、改変〉
〈目次〉
第一部 意外と知られていない入院生活の基本知識
①入院生活の流れ
②意外と知られていない、入院時に持ってきていただきたいもの
③清潔ケアの実際
④入院は共同生活⁉
⑤入院生活何を着る?
⑥トイレに行けない時の排泄方法
⑦入院中の適切な下着の選び方
⑧コップとストロー、なんで必要なの?
⑨転ばぬ先の杖 ~入院生活に適した靴とは~
⑩歩けるのに、なんで歩いちゃいけないの?
第二部 ご家族に知っていただきたい入院生活のサポート術
⑪従来の面会マナーについて
⑫コロナ禍での面会
⑬入院している家族になにかしてあげたい!
⑭今、何月何日の何時なの?
⑮何気ない日用品を揃えるということ
⑯キーパーソンの存在
⑰アドバンス・ケア・プランニング(ACP)
第三部 入院にまつわる豆知識
⑱誤嚥性肺炎の予防
⑲検査データの開示について
⑳入院して人が変わった⁉せん妄ってなぁに?
㉑非人道的⁉身体を抑制するということ
著者紹介
中路 恵果(なかじ けいか)
京都市出身 高校3年の時にナイチンゲールの「看護覚え書」を読み感銘して看護師を志す。京都府立医科大学医学部看護学科を卒業。現在は東北文化学園大学大学院(健康社会システム研究科健康福祉専攻ナースプラクティショナー養成分野)に在学中。
大学卒業後東京の病院に就職。循環器病棟、ICU、救急外来で勤務した。
高校の時に東日本大震災がありボランティアとして復興支援に参加。以来国内外のさまざまな土地にバックパックを背負って訪問し、離島の医療やアジアの貧困地区の子どもたちについて学んだ。大学4年の時1人でインドに行きホームステイをしながらマザーハウスでのボランティア活動を経験。この時マザーテレサの思想に触れた体験が今の臨床看護の実践に生きている。