ISBN:978-4-910205-50-2
定価:\1800+税

作品概要

鳳凰六緋は小学五年の夏休み、家族旅行で広島を訪れていた。その時、彼は原爆ドームと出会う。瓦礫のような廃墟のような建物に心惹かれた六緋は、原爆についてもっと知りたいと思うようになったのだ。戦争のこと自体を知らない六緋は、最初は好奇心から原爆について、戦争についての知識を蓄えることに。
やがて六緋は、自分が原爆に興味を持った意味を考える。そしてそれは、次の世代に語り継ぐためであったと気づくのだった。

「原爆投下は正しかったことなのか」
日本人なら誰しもがこれを否定するでしょう。それ自体が当たり前で正しい考えでしょう。
しかし、そこで立ち止まって良いのでしょうか?
日本は唯一原爆を落とされた国です。その国で今を生きる人たちが、原爆について頭ごなしに否定し、語ることをやめ、目を背けてしまう。これは非常に残念なことです。
我々日本人には、原爆について、そしてあの当時に起きた悲惨な出来事について、未来に語り継ぎ過ちを繰り返させない義務があるのです。
もう、戦争が終わって七十年以上の年月が経ちます。当時を生きた人たちも段々と亡くなられていき、その記憶が失われつつあります。そんな現代だからこそ、今一度原爆について知り、考えてみるのはどうでしょうか?

今日得た知識を明日、誰かに伝えましょう。感じたことを、正直に言いましょう。考えたことを、発信しましょう。
誰かがあなたの意見に意を唱えるかもしれません。誰かは賛成してくれるかもしれません。誰も何も言わないかもしれません。
でも、それでいいのです。それが、語り継ぐということなのですから。

著者紹介

杜都 醍醐(もりと だいご)
1994年岩手県生まれ。宮城県育ち。
大学では生物学を専攻し、京都の大学を卒業。
趣味は日本の世界遺産巡りで、戦争と歴史に興味津々。
尊敬する人は杉原千畝と永井隆と宮沢賢治。
好きな言葉は「努力」。