ISBN:978-4-434-36719-9
定価:\1600+税
作品概要
認知症の高齢者の世話をする鹿児島市在住の2つの家族が、次々と公証役場を相談に訪れた。よくある遺言、任意後見、離婚などの相談だが、対応する公証人は、何度も相談を受けるうちに、どちらの家族も、認知症の高齢者を巻き込んだ大変な事件を隠していることに気づく。公証人は、相談者や認知症の高齢者の依頼でそれらの事件を解決しようとするが、次々と難問にぶつかり、最後には、とんでもない展開が待っている。
現役の公証人が、娯楽として読んで、遺言、相続、任意後見、信託などの仕組みがよく分かるように執筆した公証役場を舞台にしたミステリー小説の第3弾。
第1話、第2話も、「読み出すと止まらない」「娯楽として読んでも十分におもしろい」などの高い評価を受けたが、今回は、前作・前々作をしのぐ迫力で複雑に展開し、250頁を一気に読ませてしまう。遺言、相続、任意後見、信託などの仕組みもよく分かり、充実した時間を過ごせること、間違いなし。
著者紹介
伊藤俊行(いとう・としゆき)
東京大学法学部卒。
検事に任官して様々な刑事事件に取り組み、平成28年7月から大分市内の、令和6年7月から鹿児島市内の公証役場の公証人として(現在、鹿児島公証人合同役場勤務)、公正証書の作成等による民事紛争の予防に取り組む。
大分県内及び鹿児島県内の各地方自治体の協力を得て、各地方自治体の施設で講演会や相談会を積極的に開催し、相続争いを予防するための遺言公正証書や認知症の高齢者等の財産を適切に管理するための任意後見契約公正証書等の周知活動に力を入れている。