ISBN:978-4-434-36196-8
定価:\1600+税
作品概要
本書は、映画『いきたひ』を基盤としながら、人生の意味、死生観、霊性について深く掘り下げています。現代社会において、私たちは物質的な豊かさを享受する一方、精神的な豊かさや生きる意味を見失いつつあるように感じます。生と死、魂の在り方、そして霊性の重要性が見過ごされがちな今、本書は正にその問いに向き合い、新たな視点を提供する一冊です。
特に興味深いのは、本書が霊性の抽象的な概念を語るだけでなく、実際にそれを生活の中でどのように育むかを示している点です。自然との対話や先祖とのつながり、直感やシンクロニシティの重要性など、霊性を高めるための具体的なアプローチが提示されています。同時に、本書はAIの未来についても言及しています。AIが持ち得ない「魂の声」をいかに大切にし、それを未来の社会に活かすかというテーマは、私たちが今後真剣に向き合うべき課題です。人間の労働や思考をAIが代替する時代において、AIとどのように共存してゆくのか。こうした問いに対しても、本書は深い洞察を与えてくれます。
著者紹介
濁川孝志(立教大学 名誉教授 医学博士)
立教大学で30年以上にわたって教鞭をとり、学生たちに霊性(スピリチュアリティー)について真摯に問いかけ議論を続けてきた。
自身が創案した評定尺度(JYS)を用い、学生の霊性のレベル、生きがい感、見えない世界への理解の向上を学術的に実証し、「霊性は教育によって醸成できる」大きな可能性を示す。「霊性の喪失が現代社会の様々な問題を生み出している」という確信から、数々のシンポジウムやイベント、講演会を通じて霊性とその重要性を人々に伝え続けている。
また自然の中で遊ぶのが大好きで登山、キャンプ、カヤック、山岳スキーなどアウトドアスポーツを世界中のフィールドで楽しんでいる。
長谷川博子
ドキュメンタリー映画『いきたひ』監督
フリーアナウンサー、健康体操教室主宰、元埼玉県日高市教育委員
秋田県生まれ。地方局アナウンサーを経て結婚。4児の母となる。末期がんの夫を家族と共に自宅で看病しながら、その姿を撮影。生還を信じて撮影した夫の闘病生活だったが、願いは叶わず2009年 夫は他界。
3年後、全くの素人ながら映画製作を決意。脚本、ナレーション、編集、音楽の作曲・演奏・歌など殆ど全てを自ら担当し、2015年4月に完成し、国内のみならず海外でも上映が続いている。