ISBN:978-4-434-35278-2
定価:\1500+税
作品概要
第1巻、第2巻において昭和16年に77年先の未来から出現した「秘密倉庫」の品々により、末来の新兵器は何もないが、「電子辞書」の歴史的情報とパソコン、通信機器など未来の民生品を暗号、通信、哨戒索敵に駆使し、さらに作戦計画、兵器運用の見直しを行い、昭和16年12月の開戦以来、日本海軍は昭和17年夏までには、太平洋において一時的に制空、制海権を得ることができ太平洋における戦いを有利に進めている。
しかし、日米の国力の差は如何ともし難く、昭和18年には日米の戦力が逆転することは、「電子辞書」の記載からも明らかである。
我が国としてはこの機に停戦講和を進めることを決しているが、それには同盟国特にドイツの協力が不可欠である。「電子辞書」の記載からは、ドイツにおいては対ソ連戦での転換期が迫っていること、さらに、その後のヒットラー総統個人と国の悲惨な状況も判明した。
そこで我が国としては、陛下のご意向もありこれらを回避するべく、「電子辞書」の情報をドイツに伝えることになった。
無線暗号は解読されている可能性があり、時間的制約の中、航空機を使い特使を派遣することになる。しかしこの時点ではドイツまで飛べる航空機はなく、二式飛行艇での特使派遣になるが、途中の燃料補給や英軍の勢力圏を飛行する危険など飛行計画上の問題もある。さらに情報の中にヒットラー総統の個人の最期も含まれることにより、総統一人に直接伝え信用を得る必要がある。
この難問に日本海軍はどのように取り組んでいくのか。本シリーズの完結編である本編の中で明らかになっていく。
著者紹介
吉田三郎(よしだ・さぶろう)
1952年 兵庫県生まれ 兵庫県立姫路工業大学(現兵庫県立大学)
大学院修士課程修了後、明石市役所に入庁、1級建築士、建築主事の資格を取得し建築関係の仕事を40年行い、2017年退職。
「太平洋海戦」シリーズ完結編となる第3巻の原稿を書き上げ、現在は、新しい小説の資料収集、調査を行い、構想を練っている。