ISBN:978-4-910205-02-1
定価:\1000+税

作品紹介

―憂鬱系ヒーローか、それとも不運な被検体か―
―真相に迫っているのか、あるいは追われているのか―

見覚えのある、ありふれた青い惑星で生まれた群生の一つ、その物語。

ある日、夢の中で〝私〟は人の顔を模した何かに遭遇する。奇妙な閃光を浴びた〝私〟の生活は、そうして密かに水面下で歪みを生じてゆく。ようやく変化を認識した時には、〝私〟は既に人間と呼ぶには異質な存在になり果てていた。人間の正体を見透かし、そのメカニズムを捻じ曲げる才能を獲得したことに苦悩する〝私〟であったが、それでも人間全体へのささやかな愛情を手放そうとはしない。自身の能力の制御と拡張の末に、凡庸ながら快適だった社会から投げ出された最後に、そこに残留するものとは…。

著者プロフィール

上池 武徳
香川県出身。喫茶店経営者・日本語チューター。
ごく普通の会社員として職を転々としながら、幼少期に見た「顔」の記憶を基にして散文を書き始めた。たまに執筆するという生活を続け、約六年がかりで本書を完成させる。自営業へ転身後、喫茶店のその奥で複数の副業の傍ら今日も何かを書き続けている。