ISBN:978-4-434-28080-1
定価:\1300+税
作品概要
『大勢と同じ』ではない女性のひとつの生き方を提示する作品。幼少期から現在に至る半生の歩みを振り返り綴っていて、突拍子もない人生・波乱万丈な人生と自身の29年間の歩みを形容する著者。作中で「私は、みんなはきっと私が日本で先生をやって、安定した職に就いた日本人と結婚して、子どもができて日本で暮らして、はい幸せでした。というストーリーを望んでいるのかと思った。」と述べ、周囲の期待に応えれば皆が喜んでくれると思う反面、それは自分の望んだ人生ではなく、私は誰かの為に生きているわけでもないので、そのような生き方をしたら後悔するだろう。という本心を明かしている。そうしたジレンマは多くの人が持つものであり、その狭間で息苦しくなってしまう気持ちを素直に綴った作品には、おのずと読者を共感させるものがある。留学も恋も仕事も、著者にとっては あたかも同じ比重でひとつの人生の中にあり、作品のその空気感が快く伝わってくる一方、「私はいつもみんなにいい顔をしようとして、最後に自分が参ってしまう。」といった言葉に心揺さぶられるのである。
著者紹介
佐伯 侑梨加(さえきゆりか)GEISHA TEA代表取締役社長。中学生の頃から体育の教員を志し、埼玉県立川口北高校を卒業後、日本体育大学に入学。さいたま市の教員採用試験を新卒で受験するも見事に一次試験で玉砕。その反動から海外ボランティアで2年間、モルディブで教員として生きる道を選択。モルディブから日本に帰国後、「可能性は無限大」という考え方の元、色々なことに挑戦。舞台女優、塾講師、旅館での仲居の仕事を経験後、英語を勉強すべくオーストラリアに留学を決意。オーストラリアにて会社GEISHA TEAをパートナーと立ち上げ、日本の抹茶を海外に広めることを始める。日本に帰国後「0円空き家」を探し始め今年の1月ついに空き家を見つけ、その家の近くでカフェをオープンし、自然の中に囲まれた田舎生活を満喫する。はずだったのだが…。