ISBN:978-4-910692-54-8
定価:\1400+税

作品概要

テレビ局の女性報道ディレクターとして海上保安庁の巡視艇に密着取材する鳥居つばさ。その最中航行不能になった中国の貨物船を救助せよと本部から指令が入る。台風の影響により岩礁で船体を損傷し航行不能状態だという。現場に到着した巡視艇は接舷し海上保安官が移乗して救助に入る。つばさも無理やりその船に飛び移りカメラで救助活動を記録する。乗組員は事故で死亡した者、その他は強毒性インフルエンザに感染し全員の死亡を確認する。感染源は中国から乗船した日本人が持ち込んだ鳥、ウヅラであることが判明。
 テレビ局に帰ったつばさは危険な取材が問題となり、人材交流の元の職場、防衛省情報本部に戻ることになる。
防衛省は今回の事件がテロに発展する可能性ありとして、ウヅラを持ち込んだ日本人が所属していた製薬会社を調査対象に決定。するとその社の会長朝原は、人口増加による地球環境破壊危機を説く思想集団の主宰であることが解る。つばさはその集団に潜入し朝原に接触する。だが朝原は中国深センにある同社の研究所へ行ってしまう。つばも深センの知人ハン・リーの協力を得て取材と称し研究所に乗り込む。
 そこで知ったのは感染率、致死率100パーセントの新型インフルエンザをゲノム編集で完成させていたことだった。朝原の部下北嶋浩二郎と中国の劉将軍が殺人ウイルスを創ってしまったのだ。二人はシベリアで渡り鳥に感染させ、それを世界に向け放つ計画を企てていた。
 つばさは情報本部の総力を懸け、中国、ロシアの情報機関と共にパンデミックを阻止しようと行動する。
 「パンデミックの前の夜」は世界各地を舞台にしたSF作品である。

著者紹介

岡村 新(おかむら あらた)
1960年、東京都新宿区生まれ。
映像演出家、テレビディレクターとして、企業ⅤP、ドキュメンタリー、政府広報番組、
警察密着、旅グルメ番組、教育テレビ等様々な分野の番組に携わる。
「パンデミックの前の夜」が小説家デビュー作。

主な演出作品
「さわやかニッポン」政府広報番組(日本テレビ)
「釣りたてグルメ天国」特番シリーズ(日本テレビ)
「とれたてグルメ旅」特番シリーズ(日本テレビ)
「全国警察犯罪捜査網」密着取材(日本テレビ)
「第⒒回高校クッキング選手権」総合演出(日本テレビ)
「究極にっぽんの職人」(テレビ東京)
「にほんごであそぼ」(NHK教育テレビ)
「秘湯ロマン」(テレビ朝日)
「ホンダ アシモ」(NHK国際放送)
「空白のシルクロード」(BS TBS)