ISBN:978-4-911355-09-1
定価:\1500+税

作品概要

「完璧だったはずの都を、ボクの存在がゆがめてしまったんだ」

月導神の庇護下、恒久の命と無限の豊かさを約束された賢人たちの理想郷《月の都》。学び究める者に与えられる名声をめぐり、東西の学塔では学者たちが日夜探究にしのぎを削る。
そんな双塔のひとつである西塔で働く少女サクは、問題ばかり起こす奇人変人学者たちに振り回され、日々疲労困憊。しかしある事件をきっかけに、サクは悪友である天才学者アカツキ(美形・やる気なし)を焚きつけ、都の賢人にとって最高の栄誉とされる『大命題』探究に挑むことに。
月導神から賜りし大命題とは一体何なのか――。
強欲祭司の策略に、サクの前だけに姿を現す謎の少年。賢人たちの様々な思惑が錯綜する中、長い年月をかけてこの都で忘れ去られていた真実へとふたりは……。新人作家の紡ぐ異色のミステリファンタジー。

著者紹介

日向伊弦(ひゅうが いづる)
石川県出身。東京在住、時々海外。
幼いころから海外児童文学を中心に数多くのファンタジー作品に触れる。
本作がデビュー作となる。