ISBN:978-4-434-34666-8
定価:\1500+税

作品概要

建物の足元に埋め込まれた「定礎」はロボットへの変形起動スイッチだった。
かつては「戦塔」と呼ばれ、後に「ロボビルド」と呼ばれる街の建物たちの裏の正体。図らずともその事実を知った、明治、大正、昭和、平成、令和時代を生きる少年少女たち。
大工仕事に憧れ、建物への愛を叫び続けるポッドキャスターの少女・カンナを主人公に、街の人々が見上げる首都・東京の空を貫く巨塔を軸に描いた「建築ロボット小説」。
「凌雲閣編」「東京タワー編」「東京スカイツリー編」の三章から成る戦いの歴史の始まり――。
 
装丁は、1923年(大正12年)の関東大震災により、凌雲閣(浅草十二階)の上部が崩壊する瞬間が浅草の街の様子とともに描かれた徳永柳洲(1871〜1936)による同年作の絵画で、物語でも重要な一場面として描かれている。

著者紹介

川野将一(かわの・まさかず)
1971年(昭和46年)生まれ。静岡県出身。放送作家・脚本家。
コント・クイズ・バラエティー・ドキュメンタリー・ドラマなど、テレビを中心とした様々なメディアの企画・構成・脚本を手がける。
“テレビの放送作家でラジオのヘビーリスナー”として、著書に『ラジオブロス』(イースト・プレス)、『ラジオの残響 ヘビーリスナー聴く語り記』(双葉社)、『日本懐かしラジオ大全』(辰巳出版)などがある。
本書は書き下ろしによる初の小説となる。