ISBN:978-4-911093-78-8
定価:\1500+税
作品概要
昭和三十年代から現在にいたるまで日本史上の大きな「謎」として注目を集め、熱狂的なブームをもたらした「謎の浮世絵師」東洲斎写楽。写楽の正体はいったい誰なのか? その興味は五十を超えるという人数の候補者たちを林立させるほどだったが、諸説紛々の議論の中では新説と旧説が混在したまま、誤認や曲解、断片的な伝聞のひとり歩きが横行し、議論の全容が把握できていたとはとてもいえない。本書では現在本命視される能役者「斎藤十郎兵衛」説を含め、百家争鳴のブームの中で登場した「写楽別人説」の数々を全四十一説に整理した上で、個々の展開、論拠、批判などの解説を付した。今後、「謎の浮世絵師」写楽の正体とその議論に関心を持つ全ての読者にとっての手引となる一書。
著者紹介
弐鳥傘寿
トンデモ歴史研究家。もともとは歴史上の話題を仕事のネタ探しとして調べていたものの、巷間に氾濫する言説には誤謬や歪曲、脚色、捏造のたぐいがまことに多くて、落とし穴にはまることもたびたび。歴史オタクから転向して、偽史、陰謀論、通俗歴史解釈等々にもっぱら視線をそそぐトンデモ歴史ウオッチャーへ。京都市在住。
『浮世絵ブーム五十年の伝説 東洲斎写楽「西洋人説」の研究』『浮世絵ブーム百年の伝聞 東洲斎写楽「孫引き別人説」の研究』をAmazonKindleストアから出版。本書が3冊目の東洲斎写楽研究書となる。