ISBN:978-4-911093-42-9
定価:\1400+税
作品概要
これは鎖国の解けたばかりの政情不安な幕末に、アメリカからやってきたヘボン博士の物語である。神奈川や江戸で病に苦しむあらゆる階層の人々を西洋医学で、しかも無料で治療した医師ヘボン。英語の辞書を持たぬ日本人に自ら何年もかけて編んだ『和英語林集成』著者ヘボン。キリスト教布教と教会設立、新旧約聖書を邦訳した宣教師ヘボン。ヘボン塾から明治学院大学へと寄与した教育者ヘボン。その他ローマ字、新聞、目薬、石鹸などの普及、外国人向けの日光金谷ホテルを誕生させたヘボン。こうしたいくつもの顔を持つヘボン博士の滞日33年間を描いたストーリーである。
著者は『和英語林集成』三版のローマ字で書かれたところを、私たち日本人に読みやすくするために、すべて日本語に直した第一人者である。タイトルの示す通り、ヘボン博士の辞書を読みながら、波乱万丈の幕末から維新、そして明治25年までの33年間を博士とともにタイムスリップする物語。
著者紹介
永島道男(ながしま みちお)
1951年福島県いわき市生まれ。明治学院大学文学部英文学科卒。
【著書】
「言葉の大海へ」文芸社
「日本風物英語面白辞典」幻冬舎
「齋藤秀三郎小伝と和英大辞典」つむぎ書房
「『大言海』百話」ブイツーソリューション